【できる教員はなぜ振り返るのか|思考を言語化する力】
経験?
「経験を積めば、自然と授業は上手くなる。」
教員になったばかりの頃、私はそう思っていました。
しかし、数年経って気づいたことがあります。
経験しただけでは、人はあまり成長しません。
同じ授業を何年も担当していても、大きく成長する先生もいれば、何となく毎年を繰り返してしまう先生もいます。
その違いは何でしょうか。
私はその答えの一つが、
「振り返りを言葉にしているかどうか」
だと考えています。
今回は、できる教員ほど実践している「思考を言語化する力」について考えてみます。
成長する先生は「経験」を増やしているのではない
よく、
「経験豊富な先生はすごい。」
と言われます。
もちろん経験は大切です。
しかし、本当に成長している先生は、
経験を積んでいるのではなく、
経験から学んでいます。
例えば授業がうまくいかなかった日。
成長しにくい人は、
「今日は失敗したな。」
で終わります。
一方で成長する先生は、
- なぜ失敗したのか
- 子どもはどこで止まったのか
- 自分の問い掛けは適切だったのか
- 次に変えるなら何を試すか
ここまで考えています。
振り返りは「反省会」ではない
振り返りという言葉を聞くと、
反省ばかりを思い浮かべる人もいます。
しかし、それでは振り返りが苦しくなります。
本来の振り返りは、
改善点を探すだけではありません。
例えば、
- 今日うまくいったこと
- 子どもの意外な反応
- 新しく気付いたこと
- 次も続けたい工夫
こうした成功体験を言葉にすることも立派な振り返りです。
「何となく」を言葉にする
教員の仕事は感覚に頼りがちです。
- 今日は良かった気がする
- 何となく盛り上がった
- 雰囲気がよかった
でも、
「何となく」では再現できません。
例えば、
子ども同士で説明し合う時間を最初に入れたことで、発言が増えた。
ここまで言葉にすると、
次の授業でも再現できます。
言語化すると、改善点が見えてくる
授業がうまくいかなかった時も同じです。
例えば、
子どもが集中していなかった。
では原因は分かりません。
でも、
- 説明が長すぎた
- 活動開始まで10分かかった
- ゴールが曖昧だった
ここまで具体化できると、
次に変えるポイントが見えてきます。
振り返りは5分で十分
「毎日そんな時間はない。」
そう思う先生もいるでしょう。
私も長時間の振り返りは続きません。
だからおすすめしたいのは、
5分だけ振り返ることです。
例えば次の4つを書くだけでも十分です。
- 今日うまくいったこと
- 課題だったこと
- 原因は何か
- 明日試すこと
これだけでも、
経験が学びへと変わります。
言語化は子どもの学びにもつながる
振り返りをするのは教師だけではありません。
子どもも同じです。
「今日できた。」
だけでは成長につながりません。
- どう考えたのか
- なぜそうなったのか
- 次はどうしたいのか
これを言葉にすることで、
子ども自身も学び方を学びます。
教師が言語化を大切にすると、
子どもも自然と言語化するようになります。
AI時代だからこそ必要になる力
最近ではAIが授業案を作ったり、
教材を提案したりしてくれます。
便利な時代になりました。
しかし、
AIが代わりにできないことがあります。
それは、
自分の授業を振り返ることです。
子どもの表情。
教室の空気。
その日の学び。
これを最も理解しているのは、
授業をした先生自身です。
だからこそ、
AI時代ほど「振り返る力」が重要になります。
AIは振り返りを支援することはできますが、最後に意味づけをするのは教師です。
振り返る先生は成長し続ける
授業が上手な先生に共通しているのは、
特別な才能ではありません。
毎日少しずつ、
自分の実践を見つめ直しています。
その積み重ねが、
一年後には大きな差になります。
経験は放っておけば過去になります。
でも、
振り返れば次の授業を変える財産になります。
まとめ
できる教員ほど、
授業後の振り返りを大切にしています。
その理由は、
経験を成長へ変えるためです。
今回のポイントはこちらです。
AI時代だからこそ教師自身の振り返りが価値になる
経験するだけでは成長しない
振り返りは反省ではなく改善の材料
「何となく」を言葉にすると再現できる
5分の言語化でも十分効果がある
おわりに
教員の仕事は忙しく、
一日があっという間に終わります。
だからこそ、
立ち止まって考える時間を意識的につくることが大切です。
授業を一つ終えるたびに、
「今日は何を学んだだろう。」
そう問いかける習慣が、
教師としての成長を支えてくれるはずです。
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